実証レポート「アバターフィールドワーク授業」
〜立命館大学食マネジメント学部の教室から福井県高浜町のマーケット「UMIKARA」へ〜

Column

2022.02.10

実証レポート「アバターフィールドワーク授業」
〜立命館大学食マネジメント学部の教室から福井県高浜町のマーケット「UMIKARA」へ〜

 

立命館大学びわこ・くさつキャンパスにある食マネジメント学部の教室内から、福井県高浜町にある魚と食の複合マーケット「UMIKARA」へ、アバター「newme」を使用したフィールドワーク授業を行いました。

 

 

参加したのは食マネジメント学部高田教授のゼミに所属する3回生の11名の学生。食マネジメント学部とは、食を多面的に捉えて広く深く理解することを目的に、食を通して地域を活性化することや、文化や地理の背景から人と食が織りなす文化を学んでいる学部です。

 

 

教授からアバターの説明を受けて、建物の外からまずはスタート。資料とマーケットの地図を見ながら、学生が交代でnewmeを操作しました。

 

まずは、青果や地場野菜エリアから始まり、生簀エリア、新鮮なお魚エリアへ。

newmeの前で生簀で泳ぐ若狭真鯛をその場で掬っていただき、どのように消費者へ提供されているかを伺いました。水しぶきをあげる臨場感は感じられましたが、いつかの将来、水が飛んでくる様子もアバターを通じて感じられるようになったらと想像を膨らませてしまいます。

 

特に学生が注目したのは、この地域ならではの加工食品エリア。
うみからを運営する社員の方から魚の加工品の説明を受けながら、一つずつ学生の意思で動かして、見て、質問をしていきます。
水産物はその日の朝の水揚げによって商品も値段も異なることもあり、旬を感じることができたようです。

 

UMIKARAの体験の後は、そばにある「はもと加工販売所」に移動し、実際に魚が加工されていく様子も見学してもらいました。灰干し、桜干し、へしこなど地域特有の食材にも触れ、今の漁業のあり方、大切さ、私たちの手に届くまでの過程を学びました。
大人数だと立ち入りが難しい加工現場も、アバター「newme」だと衛生が確保できるギリギリの範囲まで近寄ることができるところもメリットです。

 

 

参加した学生から「コロナ禍ではオンライン授業も増えて外出も制限されていたこともあり、教室から簡単にフィールドワークにでかける体験は新鮮でした。」「自分たちが興味を持ったところにアバターを動かして積極的に質問できました。」とのコメントもいただきました。
アバターを使ったライトな移動を教育の場に活用することで、移動に関するコストや時間などの制約から解放され、学生にとって新たな経験となります。

 

一方「UMIKARA」は、かつて高浜町の核となる産業だった漁業の後継者不足などの多くの課題を乗り越えながら漁業再生に取り組んでおり、日本全国の食を支えている地域です。アバターで学んだこの機会をきっかけに、これからも応援していきたいと感じました。

 

アバターで遠隔地を結ぶことによって、人々が興味を深め合い、将来学生たちが実際に足を運んだり、社会へ参画していくきっかけとなればと願っています。

 

 

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