ローカル5Gを含む次世代通信技術とアバター技術を活用した
「遠隔区民サービス」の実証を産官学連携で実施します

News Release

2024.09.26

avatarin株式会社
NECネッツエスアイ株式会社
株式会社キャンパスクリエイト
国立大学法人電気通信大学
東芝インフラシステムズ株式会社

ローカル5Gを含む次世代通信技術とアバター技術を活用した
「遠隔区民サービス」の実証を産官学連携で実施します

 

ANAホールディングス発のスタートアップであるavatarin株式会社(代表取締役CEO:深堀 昂、以下「avatarin(株)」)、NECネッツエスアイ株式会社(代表取締役執行役員社長兼COO:大野 道生、以下「NECネッツエスアイ」)、株式会社キャンパスクリエイト(代表取締役社長:髙橋 めぐみ、以下「キャンパスクリエイト」)、国立大学法人電気通信大学先端ワイヤレス・コミュニケーション研究センター藤井研究室(教授:藤井 威生、以下「電気通信大学」)、及び東芝インフラシステムズ株式会社(代表取締役社長:島田 太郎、以下「東芝インフラシステムズ」)の5社※1は、次世代通信技術のソリューションの拡大を目的として、大田区役所本庁舎の窓口において遠隔での行政サービス案内、多言語対応等の有効性について実証を行います。

 

本実証は、東京都が実施する次世代通信技術活用型スタートアップ支援事業※2(以下「Tokyo NEXT 5G Boosters Project」)の支援を受け、実証実験フィールド提供者である大田区の協力のもと、ローカル5Gと分散アンテナシステム(DAS:Distributed Antenna System、以下「DAS」)をアバターロボット「newme(ニューミー)」と接続し、大田区役所本庁舎の窓口において遠隔での行政サービス案内、多言語対応等の有効性検証を目的として行うものです。

また、ローカル5G基地局の提供等について、国立大学法人東京大学大学院工学系研究科中尾研究室(以下「東京大学」)がavatarin(株)との共同研究に基づき協力しています。

なお、実証に際し、国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下「産総研」)との共同研究として、遠隔接客業務に関する調査研究も実施します。

 

 

◆実証概要

日時: 2024年9月26日(木)〜12月20日(金)
※ローカル5Gを活用した実証については、ローカル5G無線局免許を取得次第開始予定
アバター設置場所: 大田区役所本庁舎 総合受付周辺及び戸籍住民課窓口、ほか区役所内各所設置予定
アバター操作場所: avatarin(株)オフィス(東京都中央区)
実証内容: 総合受付におけるnewmeによる遠隔区民支援
戸籍住民課窓口における遠隔区民サービス
庁舎内複数フロアにおける遠隔区民サービス
通信技術: ローカル5G及びDAS
※DAS使用期間は2024年12月9日(月)〜12月20日(金)
各社役割: avatarin(株)       実証企画・運営、全体管理、アバター技術の提供
NECネッツエスアイ         ローカル5Gの敷設、運用、管理、実証サポート
キャンパスクリエイト        Tokyo NEXT 5G Boosters Project開発プロモーター、実証支援
電気通信大学            実証フィールドでの周波数帯域の計測・データ収集
東芝インフラシステムズ    DASの提供
大田区【フィールド提供】  実証フィールドの提供、区役所での実証調整、実証サポート
東京大学【技術協力】    ローカル5Gに関する技術研究・基地局提供・知見の提供
産総研【共同研究】          アバターロボットを用いた遠隔接客業務の調査研究

 

 

◆本実証の目的と背景

今回、実証実験のフィールドとなる大田区では、令和3年3月に策定された大田区情報化推進計画のもと、デジタル技術の活用により業務効率化を図り、多様化する区民ニーズをより的確に捉えた、質の高い行政サービスの提供や、他自治体、民間企業などの様々な社会資源との連携による地域課題の解決、そして、誰もがいつでも快適に情報を利活用できる環境づくりを大きな柱として、情報化を通じた「ずっと住み続けたい大田区」の実現を目指しています。

本実証では産学官が連携し、Tokyo NEXT 5G Boosters Projectの支援を受けながら、大容量・低遅延・同時多接続を実現するローカル5Gと、超低遅延による遠隔コミュニケーションと自ら操作することによるプロアクティブなサービス提供を得意とするアバターロボット「newme」を組み合わせて、「遠隔区民サービス」の実証を行います。

本実証を通じて区民の暮らしを支え、暮らしの質が向上する新たな行政サービスの提供を目指します。

 

 

◆各社の役割の詳細

・avatarin(株)

超低遅延で大容量の映像や音声、制御データ等をインターネット経由で高速伝送することを可能にする、独自のアバター技術の研究開発をしています。本実証においてはアバターロボット「newme」を活用した、「遠隔区民サービス」を提供します。

また実証プロジェクト管理者としてサービス設計・オペレーション・効果検証等を行います。

 

・NECネッツエスアイ

これまで様々な自治体や企業と5Gの活用を推進してきた知見やノウハウを活かし、本実証のサポートを行います。また、本実証を「HYPERNOVA」※3を用いた一つのユースケースとして捉え、自治体向けにデジタル技術を活用した業務効率化・地域活性化などの提案を行うことで、地域課題の解決とサステナブルな社会の実現に貢献していきます。

 

・キャンパスクリエイト

電気通信大学TLOかつ広域TLOとして、24年以上にわたり産学官連携・オープンイノベーション支援を行なっています。また、令和5年度にTokyo NEXT 5G Boosters Projectの開発プロモーターに採択され、avatarin(株)をはじめとした都内スタートアップ企業の次世代通信技術を活用した製品・サービスの開発及び事業実施に向けた取組を支援しています。本実証では、実証事業の技術・資金・広報面でサポートします。

 

・電気通信大学

ローカル5Gを含めた様々な電波環境・通信状態の計測を行い、データ収集・集約、クラウドセンシングなども活用しながら電波伝搬モデルを構築することで、電波環境マップの作成や周波数資源の有効活用に繋げる研究に取り組んでいます。本実証においては、庁舎内における電波環境・通信状態に関して多面的な計測を行い、キャリア通信網とローカル5Gの対比を検証します。

 

・東芝インフラシステムズ

ローカル5Gを活用し、社会課題を解決するユースケースやビジネスモデルの創出に取り組んでおり、社会インフラに新たな価値を提供しています。本実証ではDASを活用することでローカル5Gの課題である障害物による電波不感や、敷地外への電波漏洩等を解消し、安定かつ柔軟なローカル5G環境を構築します。

 

・大田区【フィールド提供】

大田区は、内閣府から「自治体SDGsモデル事業」と「SDGs未来都市」に選定され、区内企業の稼ぐ力の強化や区民のQOL向上につながるイノベーションを「羽田イノベーションシティ」を起点に推進しています。本実証においては、行政サービスのイノベーションを目指して、フィールドの提供、実証サポート(区役所での実証調整)を実施します。

 

・東京大学【技術協力】

5G技術の社会実装に向けて、小型、コスト低廉化、低消費電力、柔軟性、迅速展開性等を実現するローカル5Gシステムの研究開発を行っています。本実証においてはavatarin(株)との共同研究に基づきローカル5G基地局の提供を行い、実証により収集したデータを活用し次世代サイバーインフラの研究開発に繋げます。

 

・産総研【共同研究】

人とデジタル技術が協働するサービスシステムの包括的デザインについての研究などを行なっています。本実証においては、avatarinとの共同研究として、公共サービスにおけるアバターロボットを用いた遠隔接客業務の効果・課題、利用者・オペレータ等への影響を調査し、必要な職場環境・業務プロセス等の改善に向けた研究を行います。

 

 

※1 五十音順
※2 東京都 次世代通信技術活用型スタートアップ支援事業

東京都では、5G技術をはじめ、将来的な「Beyond5G」等も含めた次世代通信技術を活用した製品・サービス開発に取り組み、社会実装とともに企業価値向上を目指すスタートアップを支援するため、「次世代通信技術活用型スタートアップ支援事業」を令和5年度より実施しています。より具体には、東京都と協働して支援を行う事業者を開発プロモーターとして募集・選定し、スタートアップ企業に対し多角的な支援を行います。開発プロモーターは、3ヶ年度にわたり都内スタートアップ企業に対し、連携事業者(通信事業者や実証フィールド提供者、研究機関、VC・金融機関等)と連携しながら、資金的、技術的な支援やマッチング支援等を行い、次世代通信技術等を活用した製品・サービスの開発及び事業上市を目指します。

▼詳細はこちらをご参照ください(事業WebサイトURL)
https://next-5g-boosters.metro.tokyo.lg.jp/

※3 小型筐体にローカル5G環境を構築するために必要な全ての機能を備え、電源を入れるだけで通信が利用可能となるローカル5G小型統合基地局になります。本システムは、NECネッツエスアイと東京大学と共同研究により省電力かつ小型化を実現し、どこでも容易に持ち運びが可能となっております。

 


 

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