二次交通としてのアバターロボット「newme」の活用レポート
-2023年度あいちデジタルアイランドプロジェクト「newmeを活用した実証」第五弾-

Column

2024/3/5

二次交通としてのアバターロボット「newme」の活用レポート
-2023年度あいちデジタルアイランドプロジェクト「newmeを活用した実証」第五弾-

第五弾は、公共交通機関等で観光施設を訪問した観光客が、アバターロボットにより瞬間移動したかのように次の目的地へ訪問するなどの二次交通としての活用を目指して、愛知県常滑市にある常滑市陶磁器会館※(以下、「陶磁器会館」)と、とこなめ陶の森資料館※(以下、「陶の森資料館」)のご協力を得て実証を行いました。

 
※常滑市陶磁器会:https://www.tokonamekankou.net/spot/detail/5/

※とこなめ陶の森:https://www.tokoname-tounomori.jp/
 

 

陶磁器会館から陶の森資料館は徒歩約20分の距離にあり、坂道も多く、体力や時間の関係で訪れることが難しい方がいらっしゃるという観光地内の移動に関する課題があります。

本実証では、移動の課題の解決を目指して、陶磁器会館にロボット操作用のパソコン、陶の森資料館にアバターロボット「newme(ニューミー)」をそれぞれ設置して、陶磁器会館を訪れたお客様にnewmeを介して陶の森資料館をご見学いただきました。

 

当日の様子をご紹介いたします。

 

操作側の陶磁器会館では、来館されたお客様にnewmeの操作方法をレクチャーした後にアバターインしていただきました。

 

 

こちらのお客様は、陶の森資料館に訪れたことがない方でしたが、首振り機能を使用して展示品を見るなど、すぐに慣れたご様子でnewmeを操作されていました。

 

 

陶の森資料館側では、学芸員さんに館内の展示品の説明とnewmeの誘導をしていただきました。

 

 

学芸員さんの誘導に従ってnewmeを走行させていくと、目を引くたぬきの常滑焼がありました。たぬきの常滑焼は一体一体表情が異なり、地元の職人さんはたぬきの顔を一目見ただけで、その作り手さんが誰であるかが分かるとのことで、遠隔見学を体験されたお客様からは、「貴重なお話を聞くことができて、実際に現地に行きたい気持ちになった!」というお言葉をいただきました。

 

小学生の時に訪れて以来、何十年ぶりかに陶の森資料館を訪問したというお客様は、リニューアルされた館内に驚きながらも「懐かしい!」と言いながら走行されました。窯の中を再現した空間では、照明や音響で更に臨場感を感じていただくことができ、newmeで天井を見上げながら、「すごい!」と驚いていらっしゃいました。
 

 

また、時間に制限のある海外からお越しのお客様にも、newmeを活用することで日本の焼き物の文化に触れていただく機会を提供でき、常滑焼の歴史や魅力を海外へ発信することにも繋がりました。

 

 

実証を通して、さまざまな理由から観光エリア全域に足を運ぶことが難しいお客様に、新たな観光体験の創出や、地域の魅力発信の機会を提供することができました。今後も、アバターロボットを活用した二次交通としての活用の幅を広げていくとともに、地域と利用者の双方にとって良い効果を与えられるようなユースケースの発掘に努めていきたいと思います。

 

本実証にご協力いただいた皆さま、ありがとうございました。

 

一覧へ戻る

お問い合わせ